すべては人との出会いから

2017年卒 古民家カフェ経営・町会議員
アディエ三恵さん

私が外国語を学ぶ上で得たこと、それは人との出会いを大切にすることと、選択力です。

私は岐阜県加茂郡八百津町という人口約1万人の小さな町で、フランス人の夫と古民家カフェを営んでいます。また2023年9月より八百津町議会議員として、町の更なる発展や少子化対策に取り組んでおり、慌ただしくも充実した毎日を送っています。

今の「私」に辿り着いた人生の「Clé(鍵)」は何だったのか、30歳になった今考えてみたいと思います。

中学三年生の担任の先生との出会いによって国際科のある高等学校に進学したこと、そして名古屋外国語大学に入学し、留学先をフランスのボルドーという都市を選んだことなど、私の今の人生は人との出会いと自分の選択により成り立っていると感じます。

幼少期や大学在学時にはフランス、高校時代は姉妹校のあるニュージーランドでホームステイしたりと海外で勉強させてもらう機会がありました。

名古屋外国語大学の留学制度を利用しての10か月のフランス留学では、言葉が伝わらず悔しい思いをしたり、1人で入寮手続きや銀行口座の開設手続きに悪戦苦闘しました。しかしながらその反面、色々な国の幅広い年齢の友人とフランス語で意見交換をしたり、近隣のヨーロッパの国へ赴いて見聞を広めたり、日本では味わえない経験を大学時代にできたことは本当に幸せでした。

卒業後はワイン商社や留学エージェント、カフェでアルバイトしたりと大学で培った語学力とコミュニケーション能力を生かして働いてきました。

フランス語学科を卒業したからといって、必ずしもフランス語を使う職に就くとは限りません。しかしながら、私は名古屋外国語大学で人との出会いを大切にする心と、選択を迫られても怖気づかない度胸を学びました。卒業後は幾度かの大きな選択に迫られてきました。フランス人の夫と結婚、知らない土地でのカフェ開業、町会議員の選挙への挑戦。今までの家族や周りの人の助言、外国で得た知識や経験により最良の選択をして今の自分があると自信を持って言えます。

フランス語には20年以上携わっていますが、いまだに単語の男性形と女性形の間違いをしたり、新しい単語に出会ったりします。これからもずっとフランス語を学び続け、間違いをしたり、人との出会いや関わり合いを大切にしながら生きていきたいと思います。

   

アディエさんが経営する古民家カフェ

   

ボルドーのブドウ畑